『紅の扉』 −第二章− 第八回
ゲームマスター:秋芳美希
ムーア宮殿より ムーア世界を統べる少女、亜由香。 少女と呼ぶには大人びた顔立ちの亜由香のもとに、一人の魔が訪れる。 「……異世界の小娘が、足りぬようだな」 「ふふ。気になるのは、リュリュミアという娘かしら? そうね。あの子には、お願いしたいことがあったのよ。それがどうかして?」 ムーア宮殿の執務室を見回す上級魔族に、亜由香が微笑む。 「……食えぬ奴よ……」 互いに腹を探り合いつつも、ムーアにおける新たな布陣を魔が示す。亜由香に味方し、ムーア世界の統治に回る上級魔族。彼らの真意はまだ見えない。
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