【シナリオ世界概略】


 マギ・ジスタン世界は、魔術と科学が高度に統合された統治国家。特別な王様などがいない、古代より受け継がれた民主主義・自由主義国家。各界のトップの大半は、魔術を高度に使用できる人間たちが統治している。近年では、異世界の接触も多いせいか、警察や軍隊でも手を焼く事件が続発。 世界は今のところ表向きには平和だが、それでも新時代への革命を掲げる者や、技術の恩恵の陰で犯罪に手を染める者や、魔術の力が乏しくて貧困を強いられる者もいる。あるいは歴史上ではずっと裏舞台にいた神秘的な存在たちが時折起こす事件もある。マギ・ジスタン世界は、現代的な問題を抱えつつも、異世界人たちを受け入れて、今、新しい時代の一歩へと踏み出そうとしているのだ。


【シナリオ世界地理概略 <マギ・ジス>】

【概略】

・マギ・ジスタン世界の大陸である、クレサント大陸の真ん中に位置する円状の国家。創世記以後、世界最古の国家。古代より、この世界の中心的な役割を務めてきた国家。魔術が発祥した地でもあり、古代より受け継いだ高度な魔術文明を誇る。現代では、学園都市として有名。

【政治体制と国民性】

・古代マギ・ジスの影響により基本的に民主主義国家だが、国を動かしているトップの大半は高度な技能を持つ魔術師。人々は言いたいことを言っても良いという空気はあるが、しかし言ったことの責任は自分で取るという風潮が古代よりある。マギ・ジスの国民性として、自由と責任を重んじる気質が特徴的。また、マギ・ジスは世界的に見て都会なので、都会っ子気質でもある。

【気候】
・マギ・ジスの気候は一年中、春。適度に暖かい気温のため、一年中が真夏(フレイマーズ)や冬(ノーザンランド)の国から移住してくる人たちもいる。

【大学】

・マギ・ジスは古来より研究熱心な国でもある。世界最古の大学であるマジ・ギス大学と、近代の戦争以後に創設された聖アスラ学院(初等部から大学まである)がトップの学術機関。なお他の国にも大学はあるが、マギ・ジス大学と聖アスラ学院は全国の受験生たちの憧れの的。科学研究の世界トップがマギ・ジス大学。魔術研究の世界トップが聖アスラ学院。と言われている。なお地理的には、マギ・ジス大学がマギ・ジスの東側、聖アスラ学院がマギ・ジスの西側。基本的に学園都市の国なので、この二つの学校周辺を都市一帯として賑わっている。

【国家周辺】

・マギ・ジスの周辺は森で囲まれている。森には妖精や精霊がいるといわれ、実際に目撃されたり研究されたりしている。マギ・ジスの二つの大学は妖精学や精霊学も実地でフィールドワークができるので強い。有名な精霊として、森には地の精霊がいて、付近のドーナッツ大河には水の精霊がいる。
・マギ・ジスの北は、森を抜けると、ハイランダーズに出る。ハイランダーズは山岳国家であるので、首都へ出るには山を越えて行く必要がある。また、マギ・ジスの南は、森を抜けると、砂漠地帯へ出る。砂漠を越えて行くと、フレイマーズの首都へ行ける。

【交通】

・現代のマギ・ジスは科学と魔術が高度に統合された社会であるので、交通機関も発達している。ただし、「現代日本」のような科学的な発達具合ではない。例えば、魔術の力で飛ぶ飛行機、魔術の力で走る汽車、魔術の力で航海する船、魔術を原動力とする車などがある。また、異世界を研究する研究施設では、異世界(平行宇宙や可能世界)へ飛べるマシーンなどもある。陸路、空路、海路、異次元、どの移動手段も強い。

【文化】

・マギ・ジスの食文化は、ファストフード(ハンバーガー、ピザ、サンドイッチなど)がもっとも定評がある。また、肉系料理(ステーキ、バーベキューなど)でも有名。国が大陸の真ん中にある世界の交流地点でもあるので、割と何でも世界中の食材や食べ物が集まる。

・大陸内の他国や異世界のみならず、マギ・ジスは、イースタ国家とも交流が活発なため、「東洋」文化の受け入れ具合も発展している。近年では、マギ・ラーメンや、マギ寿司などの名物もある。イースタを模倣した電気街もあり、サブカルチャーも盛ん。

・マギ・ジスは近代的な都市で世界的に知られているが、古代時代の遺跡である「レヴィゼル教会」や魔術討論の場「アゴラム」なども現代までに残っている。また文化的な都市なだけあって、美術館や博物館などの建物も多い。

【軍事力と警察力】

・マギ・ジスの軍事力は世界最高水準。魔術兵器や魔術戦闘機を高度に駆使しする軍隊がいて、魔術による白兵戦の厳しい軍事訓練があるなど、他国の追随を許さない。かつての大戦で二度(二度目の勝利は西側マギジスのみ)も勝利をしているだけあって戦には強い。また、警察力も高く、治安の統治はされている。しかし時には、スラム街の犯罪や反魔術の革命テロなどにも悩まされる。貧富や魔力(全ての者が高度な魔術を使えるわけではない)による格差は社会問題でもある。

【シナリオ世界地理概略 <ハイランダーズ>】

【概略】

・マギ・ジスタン世界の大陸である、クレサント大陸の真ん中より上に位置する四角状の国家。山岳に位置する国家であり、古来より独自の山岳信仰があった。また、レヴィゼル神に対する信仰も厚く、古代よりレヴィゼルを信じていた宗教一派が移民して来たという経歴もある。

【政治体制と国民性】

・古代マギ・ジスからの影響があり、基本的に民主主義。しかし、政教分離があまりされていなく、宗教的指導者の方針や意見に基づく民主主義という傾向がある。また、山岳信仰に加えて、かつての宗教戦争の宗教国家なこともあり、国民性は信仰深い。そして、マギ・ジスタン世界では、山岳地方の国であるので、田舎という位置づけもあるせいか、国民性は割と穏やか。

【気候】【文化】

・ハイランダーズの気候は、一年中、秋。秋の山岳に位置する国なので、風光明媚な山岳景色が鮮やかできれいな国。(ただし秋でも緑の葉が咲くマツカエデといった植物などがあるおかげで、景色は赤一色ではない。)気温もほどよく寒めなので、移住地としても人気がある。また、山岳国家らしく、山岳に関するレジャーも充実している。キャンプ、天体観測、遺跡巡りといった観光も盛ん。

・マギ・ジスが平均的に色々な魔術が栄えていることに比べ、ハイランダーズでは、主に山岳の地形を利用した魔術が栄えている。(遭難したときに正しい方向を出す光の魔術、キャンプでケガをしたときの回復魔術、凶暴な魔物と遭遇したときに対処する魔術など。)

【大学】

・ハイランダーズには、独自の宗教学校としての大学が栄えた。現在では、ハイランダーズ大学が通り名だが、元は、ハイランダーズ宗教学校がその前身。当時の宗教学校の名残でレヴェイゼル教の宗教学研究は有名だが、他にも山岳地方の大学なだけに、地形を利用したならではの講座が魅力。山岳文化の研究、山岳戦術研究、山岳で使える魔術研究、山岳に生息するドラゴンを始めとした神秘的存在の研究などが盛ん。ドラゴン研究で有名な竜神学の発祥の地。

【国家周辺】

・山岳が多いだけあって、かなり色々な存在や生物が生息している。例えば、有名どころでは、ハイランダーズ・ドラゴンやウマウマ・ドラゴンがいる。古来よりドラゴンとは親しい民族なので、ドラゴンをペットにしたり、料理にしたり、交通の手段にしている。かつての宗教戦争でも対科学戦争でもドラゴンによる攻防で活躍した。

・ハイランダーズの山岳を南に下ると、マギ・ジス周辺の森に出る。森を抜けて行くと、マギ・ジス首都へ行ける。また、ハイランダーズの山岳を北東に進むと、ノーザンランドに出る。ノーザンランドの雪山を越えると、首都に出る。

・ハイランダーズは、かつての宗教戦争での戦歴もあり、マギ・ジスよりはノーザンランドの方が国家間の付き合いは厚い。ハイランダーズにとって、ノーザンランドはレヴェイゼル教布教のかつての同志という位置づけ。また隣国なだけあって、古来より、互いに文化交流も盛んに行っている。もっとも、隣国で付き合いが長いだけに、ハイランダーズは、マギ・ジス、ノーザンランド、いずれとも利権争いをしたこともしばしばあった。

【交通】

・飛行機、汽車、船、車はあるものの、山岳地帯が多いので、ドラゴンを交通手段で使うことが多い。ドラゴン専用の飛行場や通路もある。基本的な移動手段は空路。

【文化】

・山岳国家なので、山岳での修行者も多い。例えば、僧侶、剣士、竜騎士などの職業に就く者たちが、心身を鍛えるために山で修行している光景はよく見られる。

・ハイランダーズの食文化は、山岳国家なだけあって、山の幸が主流。山で採取できる植物(ハイランダケなど)や山で狩れる動物(ハイノシシなど)の肉が国民の主食。また、ドラゴン(主にウマウマ・ドラゴン)のステーキやドラゴンの卵で作る卵焼きやグラタンなども有名。他にも、高原で造られる「ハイランダーズ高原ビール」も名物。

・ハイランダーズで最も高い山は、ヘブンズゲイト山。標高が9000メートル近くある。また、山々では、古代から造られたと言われる、失われた竜族の遺跡などのミステリスポットもある。他にも、風の精霊がいる渓谷もある。

・もともと宗教的な信仰心の強い国家なこともあり、中世最古の教会建築として、聖ハイランダーズ教会がある。教会内には光の精霊がいると言われている。

【軍事力と警察力】

・ハイランダーズの軍事力は、そこそこ高い。山岳の地形を駆使した戦略や戦術を基本とした軍隊がいる。またドラゴンがいる国家でもあるので、竜騎士の養成も盛ん。警察もほどよく機能している。田舎の国家なだけあって、マギ・ジスほど犯罪事件は発生せず、危険な事件はあまりない。


【シナリオ世界地理概略 <フレイマーズ>】

【概略】

・マギ・ジスタン世界の大陸である、クレサント大陸の真ん中より下に位置する四角状の国家。古代にマギ・ジスから移民してきた人たちが先祖。マギ・ジスの隣国だけあって、古来より利権争いでたびたび争うこともあったが、基本的に友好的な関係を築けていた国家。宗教戦争でも対科学戦争(アスラ側についた)でもマギ・ジスをサポートし、助力的な役割を果たしてきた。もうひとつの隣国であるサウザンランドとも割と親交は厚い。

【政治体制と国民性】【気候】

・この国は国土の大半が砂漠で構成されている。一年中が真夏の気候の国。灼熱の魔法であるフレイムみたいにとにかく暑い国。暑さのせいか、国民性も熱くて、熱血気質だが義理人情に厚い。また、もともとは炎を信仰していた国でもあるので、宗教国家というよりは炎の魔術に対する信仰心の方が強い国家でもある。

・基本的には、古来よりマギ・ジスからもたらされた民主主義によって統治されている国家だが、あまり民主主義は機能していない。炎の魔術師や精霊のお告げによる統治や、あまり未来のことを考えず、その場その場の現在に生きるような方針で国が動いている。

【気候】【文化】

・砂漠に囲まれた国家だが、砂漠内には謎の遺跡が多い。例えば、ピラミッド状の謎の遺跡や炎の精霊の神殿が中でも有名なパワースポット。地元の大学で研究されていたり、観光地になっていたりする。また、研究や観光には良い国だが、砂漠が多い国なので、移住を望む人は少ない。

【大学】

・フレイマーズには、唯一の学術機関のフレイマーズ大学がある。前身は、炎の精霊を研究する「炎帝魔術研究所」だったが、マギ・ジス大学が出来た当時に一緒に大学化した。さすがに灼熱の大地なだけあって、砂漠地帯の研究、太陽の研究、炎の魔術や精霊の研究が盛ん。また、ピラミッド的なパワースポットが周辺にたくさんあるので、考古学や心霊学なども栄えている。

【国家周辺】

・フレイマーズの砂漠を北に越えて、突き当たった森を進んで行くと、マギ・ジス首都に出る。また、フレイマーズの砂漠を南東に越えて行くと、サウザンランドの首都に出る。

【交通】

・基本的に砂漠国家なので、砂地を動く(対砂漠専用)魔術車やラクダ系の魔動物で移動することが多い。陸路が中心。他にも飛行機、汽車、船もある。

【文化】

・フレイマーズの食文化は、暑い国だけあって、辛い食べ物が主流。特に激辛カレー、激辛ケバブ、激辛チキンウィングなどが有名。また、暑さを凌ぐためのスポーツドリンクやヒンヤリ系お菓子なども割と有名。

【軍事力と警察力】

・フレイマーズの軍事力は、マギ・ジスに次ぐ力を誇る。夏場や砂漠、火炎魔術を駆使しての戦略や戦術を得意とする。警察力もそこそこ高い。マギ・ジスほど治安が悪くなく、あまり犯罪や事件は起こらない。むしろ警察の力よりも、国民同士の情の力に解決が委ねられることが多い。

【シナリオ世界地理概略 <ノーザンランド>】

【概略】

・マギ・ジスタン世界の大陸である、クレサント大陸の北に位置する台形状の国家。北国らしく、一年中、雪が降っていてとても寒い。国土も、雪の山岳、雪原と雪国、氷原、といった構成になっている。国土が割と広い割には、自然環境が厳しく、人が住める場所が限られているため、人口は他国と比べて少ない。

【気候】【文化】

・一年中が冬であり、雪景色であることが大きな特色として挙げられる国だが、それ以外にも、神秘的な北の大地としても有名。創世記後、マギ・ジスからハイランダーズへ、そしてノーザンランドへ、と移住した人たちが先祖。しかし、人間たちがこの地にたどり着く前から、神秘的存在は活動をしていた。吸血鬼の城があったり、邪神がいる塔があったり、怪物が住み着く森があったり、ゴーストタウンがあったり、闇の精霊の洞窟があったり、などと何かと不気味なことが多い大地。

・さすがに一年が極寒の冬であるので、移住地としては一部のマニアを除いてあまり人気がない。しかし、観光スポットとして、雪国博物館、スキーやスノボ、登山、温泉、神秘巡りなどのレジャーはそれなりに栄えている。

【大学】

・ノーザンランドには、唯一の学術機関である、ノーザンランド大学がある。この大学の前身はノーザンランド宗教学校。古代より、レヴィゼル教を布教していた宣教師たちが建てた学校でもある。やはり宗教学が最も強い大学。また、ノーザンランド大学は北国の大学なだけあって、北、冬、雪に関する研究は何でもある。北国の文化研究、氷系魔術の研究、冬場の戦争研究などが盛ん。また、神秘的存在が周辺にたくさんいる国家でもあるので、神秘学も抜群に強い。

【政治体制と国民性】

・古代マギ・ジスによりもたらされた民主主義により、基本的に民主主義国家。しかし、この北国独自の功労者たちが成り上がった貴族の支配も強い。中には、吸血鬼が貴族をやっているとか、歴史を裏で動かした神秘たちが暗躍していたなど、不思議な噂も絶えない。

・ノーザンランドは古来より極寒の北国で雪国なので、その地でずっと生きてきた人間たちの国民性は、生真面目で厳格な気質。また、宗教国家としても発展して来た経歴があるので、信仰深いという特徴もある。なお神秘的な存在との接触はよくあるので、国民は神秘や謎といったものに対しても割と寛大で、理解がある。

【国家周辺】

・ノーザンランドの山岳を南西に下ると、ハイランダーズへ出る。そのまま秋の山岳を進めば、首都へ出る。ノーザンランド最北端は極寒中の極寒。寒さの危険地帯なので人は近づかない。また、ノーザンランドの端まで進むと、クレサント大陸(三日月状)の爪の部分に出る。爪の部分からは船が出ていて、三日月状の向かい側の爪の部分であるサウザンランドの港へ直行便で行ける。

・ノーザンランドは、北の独立にこだわる国家でもあるので、他の国家とはあまり親交がない。だが、隣国のハイランダーズとは、かつて共にレヴェイゼル教を布教した仲でもあるので、親交は割と今でも厚い。また、かつての宗教戦争でマギ・ジスに破れた経歴もあり、マギ・ジスを最大のライバル国家と認識している。実際に利権争いをしたこともあった。

【交通】

・国土に山岳、雪原、氷原などがあることから、魔術で動くスノーモービル(小型も大型もある)、魔犬のソリ、対雪専用の魔術車で移動することが多い国家。陸路が中心。飛行機、汽車、船もある。

【文化】

・ノーザンランドの食文化は、冬を持ちこたえる非常食や乾燥食が発達している。一年が冬なので、温かい料理には定評がある。例えば、雪国鍋、ノーザンスープなど。また、冬場を凌ぐアルコール度数が高い酒(ウォッカやウィスキー系)もうまいと評判。他にも、ピュアスノーを使った「伝説のかき氷」という食べ物もある。

【軍事力と警察力】

・ノーザンランドの軍事力は、マギ・ジスに匹敵するぐらいに高い。かつての敗戦経験や、対科学戦争の教訓で、今では高い軍事力を誇る。やはり冬場や雪山、水系や氷系魔術を使う戦略や戦術を得意とする。警察力も高く、また基本的に北の田舎なのであまり犯罪は起こらない。しかし神秘的存在による事件はよく起こる。

【シナリオ世界地理概略 <サウザンランド>】

【概略】

・マギ・ジスタン世界の大陸である、クレサント大陸の南に位置する台形状の国家。古代にマギ・ジスから、フレイマーズへ、そしてサウザンランドへ移住して来た人たちが先祖。かつての宗教戦争や対科学戦争ではマギ・ジス(アスラ側)についていた国であるだけ、マギ・ジスとは今でも親交が厚い。また、隣国であるハイランダーズとも関係は基本的に良好。

【気候】

・サウザンランドは、クレサント大陸内部でも、最も「楽園に近い国」と言われている南国国家。気候は一年中、初夏の気温であり、適度に暑くて晴れ晴れとしている。リゾート地も栄えていて、特に海系のレジャーが盛ん。移住してくる場所としても、観光地としても人気が高い。

【政治体制と国民性】

・古代のマギ・ジスより民主主義が伝わっているが、あまり民主主義的ではない国家。むしろ無政府主義的な国家。しかし、犯罪や争いも少なく、「細かいことはいいから、みんなで仲良く楽しくやろうぜ!」が国家の基本方針。気候や国の政治状態からして、国民性は、悪く言えば、いいかげん、良く言えば、フランクでフレンドリー。

【大学】

・サウザンランドの唯一の学術機関は、サウザンランド大学。前身は、「サウザンランド南国研究所」。マギ・ジス大学が出来た際に、一緒に大学化した機関。南国研究が元々のうりなだけあって、リゾート、観光、南国文化に関する研究が強い。研究されている魔術も攻撃魔術よりは回復魔術や補助魔術が多い。むしろエンターテイメント的な魔術研究が近年の主なテーマ。また、イースタの文化も近年では見習って研究している。

【国家周辺】

・サウザンランドの北西から砂漠を越えて行くと、フレイマーズへ出る。また、サウザンランドの端まで進むと、クレサント大陸(三日月状)の爪の部分に出る。爪の部分からは船が出ていて、三日月状の向かい側の爪の部分であるノーザンランドの港へ直行便で行ける。

【交通】

・最も海上移動が発達した国家なので、魔術の船で移動することが多い。また、特に改造(対雪専用や対砂漠専用)していない魔術車でも難なく移動できる国土。陸路と海路が中心。他にも、汽車や飛行機もある。

【文化】

・サウザンランドの食文化は、海に面したリゾート地なだけあって、シーフードが主流。特に海に生息している巨大タコのたこ焼きや巨大イカのイカ焼きはうまさに定評がある。また、南国リゾート地ならではのフルーツやジュース、そして果実酒も有名。

・気温、研究、リゾートと色々と恵まれた国家であるが、一方で神秘的な存在はあまりいなく、そちらの研究は盛んではない。だが海上移動が盛んな国家であるので、船で航海していると、たまに巨大イカなどのモンスターに遭遇することはある。

【軍事力と警察力】

・サウザンランドの軍事力は、マギ・ジスタン世界の中で最弱。サウザンランドには一応、軍隊はあるが、軍人の大半や市民は軍隊を強くすることをあまり望んでいないらしい。だが、回復魔術や補助魔術を使う後方支援の戦い方は得意とする。また、警察はあるものの、犯罪が全く起こらず、治安はマギ・ジスタン世界の中で最も良い。


【シナリオ世界地理概略 <イースタ>】

【概略】

・同じくマギ・ジスタン世界の内部に位置する国ではあるものの、クレサント大陸とは独自に発展して来たイースタ大陸にある国。クレサント大陸の歴史によれば、「後期近代」になってようやく接触が出来た国であるゆえに、まだまだイースタの歴史や地理の詳しい研究は進んでいない。

【未確認情報】

・イースタは、マギ・ジスと同等かそれ以上の科学水準と魔術水準を持っている独立国家。しかし、どうやってそれだけの水準に発展して来たのかがいまいち不明。イースタを調べる留学生や研究者の報告でも、諸説がばらばらで見解の統一がない。一説によると、イースタは、可能世界から突然現れた異次元の国家。

・イースタ内部の中心地は、電気街や電脳都市という造りになっている。また、ネットの中みたいに、電脳空間をさまよっているような気になる街。実際に、この国は、電子の海の中を漂っている、という説もある。

【交通】

・国土内がよくわからない構造だが、車、汽車、船、飛行機、と基本的に何でもある。また、次元移転装置による移動もあるらしい。

【文化】

・イースタ内部は、「現代日本」の世界にとても似ている。国家としての水準も高いながら、中でも食文化やサブカルチャーが特に発展している。特に、寿司、ラーメン、漫画、アニメ、ゲーム、ラノベなどは有名。

【政治体制と国民性】

・イースタの国民性は、口数が少なく、協調を重んじ、論理よりも和で動く精神が尊ばれている。そして、相手の細かい感情の動きを察することができる鋭い人間性が求められている。

・イースタは帝国主義と民主主義が共存している政治体制。皇帝が国を統治しているという名目だが、民主主義として機能している。皇帝は、象徴として存在していて、あまり政治には口を出さない。

【気候】

・イースタの気候は、春夏秋冬、それぞれがある。国がいずれの季節しか持たないクレサント大陸の人々は不思議であったそうだ。

【大学】

・イースタには、イースタ大学という学術機関がある。初等部から大学部まである。科学も魔術も、マギ・ジス大学や聖アスラ学院並の水準はある。中でも平行宇宙や可能世界の研究が最も盛ん。

【軍事力と警察力】

・クレサント大陸のどの国もイースタと戦争はしていないので、どれだけの軍事力があるかは不明。しかし、マギ・ジスタン世界を一瞬で吹き飛ばす核を保有しているという噂や、クレサント大陸をイースタ一国のみで全滅させることができる軍事力があるという噂もある。また、治安は徹底した警察力に管理されているので、安全な国家とも言えるが、監視が強い国家とも言える。

【シナリオ紹介】

 魔術と科学が統合されたハイ&現代ファンタジー世界、「マギ・ジスタン」へようこそ!
 マギ・ジスタン世界には、「クレサント大陸」という大きな三日月状の大陸があります。PLの皆様は、大陸内に位置する「五大国家」で主に冒険をすることになるでしょう。 ちなみに「五大国家」とは、「マギ・ジス」(世界の中心的な魔術国家)、「ハイランダーズ」(山岳国家)、「ノーザンランド」(北国)、「フレイマーズ」(砂漠国家)、「サウザンランド」(南国)の五つの国々のことです。(なお、大陸の外部に「イースタ大陸」という電脳都市の島国もありますが、そちらへ探索に行くこともあります。)
 PLの皆様は、マギ・ジスの首都に位置する学園都市を拠点として冒険を進めてもらいます。マギ・ジスには、聖アスラ学院といった初等部から大学部までの巨大学校がありますので、皆様は留学生などといった学院関係者になって、学院内外で起こる事件や事故に対応することになるでしょう。時には、学外の研究所、ギルド、神殿や遺跡、あるいは国外の機関や個人からの依頼も受けるかもしれません。言い換えると、このゲームは、サブクエスト中心の学園モノという奴ですね。
 マギ・ジスタン世界は、過去に二度の大戦(宗教戦争、対科学戦争)を経験していますが、現在、世界の脅威となる戦争や巨大な敵といったものは存在しません。「形の上では敵がいない」民主主義・自由主義が諸国家の基本方針となりますが、それでも世界を運営していくためには、時に起こる事件や事故への対応も必要となります。
 世界に警察や軍隊はいるものの、「マギ・ジス」の学校(特に聖アスラ学院)は、魔術師養成の学校ですから、代わりに学校側が事件や事故へ対処することもあります。特に学校側としては、皆様が将来、立派な魔術専門職になれるよう、事件や事故の現場へ向かい、解決に当たってもらいたいと考えています。時には、警察や軍隊すら手を焼く事件が発生することなどもあり、魔術専門職を目指すことになる皆様は、貴重な戦力として重宝されているのです。
 さあ、あなたも「マギ・ジスタン世界」へ旅立ち、魔術師養成の学院へ留学してみませんか?
 魔術と科学が融合しているファンタジー世界で起こる事件に事故、依頼の数々は、皆様のご登場を待ち受けていることでしょう。


【シナリオ登場キャラクター(NPC)紹介】

スノウ・ブロッサム

聖アスラ学院風紀委員長。大学部3回生。
大学部では、マギ・ジス文学を専攻する文学少女。


イラスト/真向十琉


コーテス・ローゼンベルク

聖アスラ学院風紀委員会副委員長。大学部2回生。
大学部では歴史学を専攻する歴史少年。


イラスト/真向十琉


ナイト・ウィング

27歳
聖アスラ学院が位置する地区の一角にある冒険者ギルド「ワスプ」で働くバーテンダー&コック。


イラスト/真向十琉


シルフィー・ラビットフード

見た目が小学生。
聖アスラ学院が所有する研究施設である「聖アスラ現代魔術研究所」で働いている調査隊隊長。


イラスト/真向十琉