「マギ・ジスタン文化鑑定士試験」第1回(筆記試験編)

ゲームマスター:夜神鉱刃

【シナリオ参加募集案内】(第1回/全2回)


●マギ・ジスタン文化鑑定士試験対策ゼミへようこそ!

 学院の講堂は大勢の受講生で賑わっている。
 本日、聖アスラ学院の大学部でウォルターゼミ(春期講習)が開催されるのだ。
 ハインリヒ・ウォルター教授(NPC)が講壇に上がると、ぱんぱんと手を叩く。

「皆さん、おはようございます。この度は春休みの中、私共の春期講習にご参加くださり誠にありがとうございます。『マギ・ジスタン文化論』のゼミを担当させて頂く教授のウォルターと申します。この授業ではマギ・ジスタン文化鑑定士試験の資格取得を共に目指す為に私が教鞭を執らせて頂く次第であります。よろしくお願いいたします」
 講堂からは笑い声やひそひそ話が聞こえて来た。
 ウォルターは咳払いをして講義を続ける。
「まあ、マギ・ジスは常に春の国家ですので、春期講習という表現そのものが可笑しいですが……。でも今は春休みな訳です。そこは大人の都合です。あと魔導動物学部の教授である私が一般教養(文化論)を教えていますが、そこも大人の都合ですのでお気になさらずに。まさか、いくら歴史や地理に詳しいといえども、学生のコーテスさん(NPC)に教授役をやらせる訳にはいくまいでしょう? ああ、そうそう、コーテスさん、ご紹介なさい」


 教授の紹介を受けて、コーテス風紀副委員長が講壇からきりりと挨拶をする。
「ご紹介に預かります……文学部で歴史を専攻している……コーテス・ローゼンベルクです。 今回の春期講習では……教授の助手を務めさせて……頂きます。実は僕自身……歴史や地理なんかは大好きで……マギ・ジスタン文化鑑定士試験には……興味があります。助手をしつつも……自身でも勉学に励み……資格取得を目指します。よろしくお願いいたします……」
 ちなみに講堂の最前列にはスノウ委員長(NPC)を始めとする風紀委員のメンツも揃っている。どうやら風紀一同も今回は文化鑑定士試験の対策に打ち込むようだ。スノウ曰はく、「資格試験による自己啓発は風紀の嗜み」なのだ。


 講堂の真ん中ぐらいの列の席には現代魔術研究所の一同も集まって参加していた。
 シルフィー隊長(NPC)が代表して元気良く質問する。
「実はあたし達も研究所の研修でこのゼミに参加するんだけれど……。部外者のあたし達にもわかるように講義はされるのかしら? 座学から遠ざかって久しいけれど、ついていけるかな?」
 ウォルター教授は素晴らしく明るいスマイルで答えてくれた。
「ははは、シルフィーさん、ご心配なく。 実はこのゼミは学内生向けであると同時に学外開放ゼミでもあります。どういう事かと言いますと、学内であればどの学年であってもどの学部であっても教員であってもこのゼミに参加できます。学外の方からは、ご存知の通り、研修の場としてこのゼミが広く利用されています。
 つまりですが、皆で同じ試験を目指す為、皆が理解できる目線で講義します。と言いましても、このゼミの目標は資格を取る事ですので、基本的に自習が多いですけれどね。出席も取りませんから授業参加は本当に自由です。なお大学認定の春期講習なだけあって、試験に受かれば学生は当然に単位が出ます。研修の方達は当然に研修修了書が出ますよ」


 講堂の最後尾にはナイト・ウィング(NPC)が引率しているワスプ勢力で席が埋まっていた。今度はナイトがワスプを代表してだるそうに挙手する。
「おう、ウォルター先生、お疲れ様っす。先生、ひとつ質問してもいいんすかね? いやね、うちの若い連中いるでしょ? ワスプも研修ってのはいいんすけれどね、どうもいまいち、意義とか価値とかわかんねえ奴が多いんすよ。俺もさ、こいつら、ここまでしょっぴくの大変だったわ。で、質問ですがよ、研修を受けるとどうなるかとか、利点を教えてくれますかい?」
 ウォルターは柄の悪い連中にも温かい眼差しを向けて講義を語る。
「もちろん、このゼミには意味がありますよ、ナイトさん。国家資格の文化鑑定士試験ってね、取得するとマギ・ジスタン世界各国の文化的事情に精通するエキスパートになれるんですよ。この世界でマギ・ジスタンに詳しくなれるのはもちろん。世界共通の実力証明にもなりますから異世界でだって使えます。
 さて、ワスプの皆さん。考えてもみて下さい。マギ・ジスタン世界の歴史・地理・社会・文学・哲学等の事情に通じていたら、世界内のどこへ行っても冒険が捗る事でしょう。この資格試験の知識を持っているかいないかで見えてくる世界が違うのです! 仕事の見通しが別世界です!
 そんなすごい試験に受験できる受験資格が当ゼミの参加によって貰えます。しかも私の超わかりやすいスパルタ講義まで付いていて合格も間違いなし。もう利点しかありません!」

 最後にコーテスが淡々と導入講義を締め括る。
「と、いう訳で……今回は……皆で一緒に試験を受けて……資格を取るお話となります。実は……ぶっちゃけると……この資格は……科目数が多くて、選択式も記述式もある……難関資格ですけれど……。万能の最強資格というものでもなく……特に何かできる、というよりも……自己啓発の面が強いですね……。
 もう少し言えば……試験って、学生生活の青春を……謳歌する為の小道具……でもあるでしょう。まあ、資格マニアのしょーもない先生は置いておいて……今回は……一緒に楽しく……この世界について……勉強しましょうか?」
「わー! コーテスさん、講義のまとめしないでー! それと試験の実情をばらさないでー! 私の立場がなくなりますからー!!」
 兎にも角にも、講堂の大爆笑と共に今回も始まるウォルターゼミ。
 文化鑑定士を狙っている人も、学生生活を楽しみたい人も、レッツ・スタディ?

【解説】


<成功条件>(第1回における)

・マギ・ジスタン文化鑑定士試験の一次試験(筆記試験)を受験して合格する。

<失敗条件>(第1回における)

・マギ・ジスタン文化鑑定士試験の一次試験(筆記試験)を受験して不合格になる。

<備考>

・合格者が参加者全体で何人かは判定の成否に問わない。判定結果はPCごとに出る。
・難易度は「普通」。
・第1回の合格は自動車運転免許で言う所の「仮免許」。

<概略>

このシナリオは全2回のシリーズものとなります。
全2回を通して「マギ・ジスタン文化鑑定士」という資格取得を目指します。

第1回(今回)は「筆記試験編」です。皆さんには筆記試験を受けて頂きます。
無事に筆記試験に合格された方は第2回「研修試験編」(最終試験)に進む事ができます。

なおこのシナリオシリーズは第1回の試験を受験して合格しないと第2回には参加できない仕様となっています。逆に何かしらの事情があって、第1回は合格したけれど第2回は参加辞退する、という事もできます。

<マギ・ジスタン文化鑑定士とは?>

マギ・ジスタン文化鑑定士とは、マギ・ジスタンの文化について鑑定できる士業です。つまり、マギ・ジスタンの歴史や地理等、文化全般に精通している専門職です。この資格を持つ事で、他人にマギ・ジスタン世界を広く深く案内できる能力の証明となります。

メタな事を言いますと、第2回終了後に合格者には世界共通のアイテムとして「マギ・ジスタン文化鑑定士合格証」を出します。この資格を持っている事で、当世界はもちろんの事、他世界であっても「マギ・ジスタン世界の文化的事情に詳しい専門家」という力を発揮できます。

ですが、注意点もあります。他のGMシナリオでこの資格を使う場合は、各世界のGMによる判断も大きく影響すると思います。(判定が有利に働かない場合もありえます)

マギ・ジスタン世界内では難関試験という位置づけですが、実は他世界にまで影響を与える程の効果絶大な最強資格ではありません。学園ものの試験イベントのロールプレイとして面白いかと思いまして、当シナリオを提案させて頂きました。よろしかったら、クイズ感覚で一緒に試験を楽しみましょう。

<「アクション」について>

当シナリオは「ダブル・アクション」制となります。

「1つめのアクション」は「試験問題の解答用紙」となります。
「2つめのアクション」は「PCが試験対策する様子のアクション」となります。
以下、順番に説明します。

◆「1つめのアクション」

この「アクション」は純粋に「試験問題に対する解答のみ」を「アクション」で送って頂きます。
肝心の試験問題ですが、今回はティザーサイトをご用意しています。
試験問題と解答方法等の説明は、以下のURLにアクセスする事で閲覧ができます。

URL:http://baumsite.web9.jp/y_mc/y2020_y17/y17_test1.html

そして、解答用紙ですが、以下のフォーマットをご用意しました。
フォーマットはコピペしてお使い頂けます。
そのまま「アクション」に貼り付けて、中身のご記入(PC氏名、受験番号、解答)を願います。
注意:PL個人情報の記入ではありません。


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【マギ・ジスタン文化鑑定士試験 筆記試験】(一次試験)
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氏名:
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受験番号(=PC番号):
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受験資格:聖アスラ学院大学部
ハインリヒ・ウォルターゼミ「マギ・ジスタン文化論」
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受験会場:聖アスラ学院大学部 一般教養棟の大講堂
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午前試験
【第一部 選択肢編】(各問に正しい記号を1つ入力)
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●第1科目 マギ・ジス編

問1  問2  問3  問4  問5  
問6  問7  問8  問9  問10  
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●第2科目 ハイランダーズ編

問11  問12  問13  問14  問15  
問16  問17  問18  問19  問20  
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●第3科目 フレイマーズ編

問21  問22  問23  問24  問25  
問26  問27  問28  問29  問30  
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●第4科目 ノーザンランド編

問31  問32  問33  問34  問35  
問36  問37  問38  問39  問40  
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●第5科目 サウザンランド編

問41  問42  問43  問44  問45  
問46  問47  問48  問49  問50  
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●第6科目 イースタ編

問51  問52  問53  問54  問55  
問56  問57  問58  問59  問60  
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午後試験
【第二部 記述編】
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●第1科目 世界観理論編
(問を1つ選択。200文字程度以内で記述)
問1 問2 問3(選択しない問の記号は削除)





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●第2科目 戦略理論編
(問を1つ選択。200文字程度以内で記述)
問1 問2 問3(選択しない問の記号は削除)





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◆「2つめのアクション」

この「アクション」は「PCが試験対策する様子」を「アクション」に書いて送って頂きます。今回、要するに試験を受ける話ですので、試験を受けるまでの過程や受けた後について自由に記載して頂く事ができます。

例えば、試験勉強に黙々と取り組む様子、ウォルターの授業を受けている様子、他のPCやNPCと勉強会をしている様子、当日に緊張しながらもがんばって試験を受けている様子、一次試験が終わってパーティをする様子等、お好きにどうぞ。学校の図書館や小道具の参考書等もご自由にご利用できます。

ただし、一点注意があります。今回、「ダブル・アクション」制にしていますが、参加料金は通常通りとなります。つまり、「1つめのアクション」もある為、「2つめのアクション」の文字数制限がございます。通常は「800文字」使用できますが、今回の「2つめのアクション」に関しては「400文字」までとさせて頂きます。

「400文字」までですので、特に描写して欲しいワンシーンに絞り込んで「アクション」入力する事を推奨します。登場場面が絞り込まれている方が「リアクション」での活躍はより際立つ事でしょう。

◆2つの「アクション」共通の注意点

今回、「ダブル・アクション」制につき、「アクション」フォーマットを2つ用意しました。
ご参加の際には、お手数で申し訳ありませんが、各「アクション」の投稿をお願いします。

「1つめのアクション」に関しては、入力は必至です。白紙の場合は試験が0点で不合格となります。

「2つめのアクション」に関しては、「アドリブ歓迎」と一言だけの入力もできます。「アドリブ歓迎」ですと、GMの方で自由にあなたのPCさんについて書かせて頂きます。(時間的余裕がない、何を書いて送ればいいか迷う、あえてGMに任せたい等であれば)白紙の場合は登場シーンが減る事もありえます。ですが白紙の場合でも、「1つめのアクション」に内容がある限り、ただちに試験が0点で不合格になったりはしません。

また今回のシナリオの場合、試験イベントというデリケートなシナリオでもあります。「1つめのアクション」にしても「2つめのアクション」にしても、試験に関する不正みたいな「アクション」内容があった場合、試験は0点で不合格となりますのでお気をつけ願います。

<シナリオ参入フック>

皆さんのPCさんは一律に同じ学校で同じ学年な訳ではありません。
それで中間試験や期末試験ではなく、あえて一律に資格試験という訳でもあります。

ウォルター先生の「マギ・ジスタン文化論」ゼミは学外にも開放されています。
それぞれの所属を鑑みて、参入理由をこしらえましょう。
(参入理由は「2つめのアクション」に必ず書かないといけない訳ではありません)

例えば、以下のような参入設定が考えられます。

・聖アスラ学院大学部=そのまま大学の授業として取る。
・聖アスラ学院高等部=「特別課題」という高校の授業で大学の授業を受けられる。
・聖アスラ学院教員=他の教員の授業に参加して教職の研修をする。
・現代魔術研究所=研究員の研究能力を向上させる研修の為に授業に出られる。
・マギ・ジス大学等の他大=他大の授業を学術交流として受けられる。
・ワスプ=ギルドの冒険者として腕を上げる為の研修として授業に出られる。

<その他 注意事項>

・当シナリオですが、「相談の掲示板」を利用する事ができます。第一部ではマニアックな選択肢問題が出たり、第二部では難易度が上がる記述問題も出たりします。掲示板で教え合ったり、見解を述べあったり、ご自由にどうぞ。

・PC視線では、今回の試験日は丸一日使う試験イベントです。(午前が試験第一部、お昼の休憩が入り、午後が試験第二部です)当然ですが、PLさんの方は通常シナリオ時(2週間)の日数をかけて試験問題の解答を検討できます。

・背後同一PLさんが複数のPCさんを投入する場合、試験問題の解答は「同じ」でもかまいません。その場合、同じ点数で同じ結果になりますが、カンニングとしては扱いません。(ないとは思いますが、「アクション」には「カンニングした」とか書かないように気を付けましょう)

・ティザーサイトに出ている試験問題はPL情報です。もし、間違って、PC情報で「試験問題を事前に知っていた」なんて「アクション」に書いてしまったら、問題の流出(不正行為)になりますのでお気を付け願います。

・「リアクション」でPCさんたちの試験の点数が公開される場合もあります。あらかじめご了承お願いします。

【参考イメージ】注意:写真は飽くまでイメージです。実物の商品・実際のサービスとは異なることもございますので、あらかじめご了承ください。


【マギ・ジスタン文化鑑定士試験】


解説:文化鑑定士試験にぜひとも合格して、マギ・ジスタン世界のエキスパートになりましょう! 一次試験でマギ・ジスタン世界の知識や理論を総ざらい! がんばれ受験生!


【試験勉強】

解説:試験勉強って大変ですよね。お写真に写るリスの魔物さんみたいに夜遅くまで本を読んでがんばってお勉強です。そんな学生時代の良き思い出(苦い思い出)が当シナリオでは再体験できます。

【アクション案内】

y1.マギ・ジスタン文化鑑定士試験を受験する
y2.その他

【マスターより】


マギ・ジスタン世界(特に聖アスラ学院)は学園生活を楽しむゲームとして発祥しました。いかにしてオンラインゲームで学園生活を演出できるものか、と考えておりました。そこで辿り着いた結論の一つが、試験をする事でした。学生といえば試験。試験のシナリオをやれば、きっと、学園生活っぽくなるはず……。とは、思いませんか?