「心いろいろ〜仮面を壊したがるもの〜」

ゲームマスター:高村志生子

【シナリオ参加募集案内】(第1回/全3回*)

 年に一度、Sアカデミアでは文化発表を主体とした学園祭が催される。文化発表というのはまあ建前で、学園関係者の交流や親睦を深めるというのが主目的だが、毎年様々な催し物があり、けっこうな盛り上がりを見せる。言語学専攻志望の基礎過程在籍中の朝塚舞亜は、クラスの有志とともに劇をやることに決めていた。ステージ使用許可の申請を出すと、ルームメイトで学園祭実行委員のフェリシェル・ローラがさっそく話しかけてきた。
「舞亜〜劇をやるの?アーサーが相手役なんてうらやましいなぁ」
「フェル、私の相手役をやるなら、それなりに見栄えがしないと困るわ。だからアーサーを巻き込んだんじゃない」
 舞亜がつんとすまして言い放つ。クラスメイトのアーサー・クランクは、性格こそ大人し目だが、舞亜の言うとおり容姿だけは学内でもかなりハイレベルに入る少年だった。フェリシェルは2人が並んでスポットライトを浴びているところを想像して、うっとりした顔つきになった。  だがそれからしばらくしてのことだった。フェリシェルが授業を終えて寮に戻ってくると、舞亜が怒ったような顔で紙切れを眺めていた。
「どうしたの?」
「劇をやるな、ですって。でないと怪我するぞとかって、いい根性じゃない」
「ええ〜!?」
 舞亜は紙切れをぐしゃぐしゃに丸めてくずかごに放り込むと鼻先で笑った。
「どこの誰だか知らないけど、私を脅迫したって無駄な話だわ。私の道を妨げることは許さないんだから」 「ふ〜まあ、舞亜なら大丈夫だと思うけど……一応気をつけてね」
「大きなお世話よ」  しかし脅迫状はそれからもたびたびやってきた。そのたびに無視を決め込んで捨てていた舞亜だったが、ある日のこと、いきなり階段から突き落とされるという事件が発生した。偶然通りがかったディスが持ち前の超能力で舞亜を救い大事には至らなかったが、話を聞きつけたフェリシェルがたまりかねて脅迫状の話をディスに打ち明けた。
 探偵部としては見逃せない事態に、副部長のレイミーが取材にやってきた。ディスに助けられたことを借りにさせられて、しぶしぶその取材に応じた舞亜だったが、脅迫には断固として屈しない姿勢を見せた。舞亜の劇は、主役を演じるのが校内でも評判の美男美女ということもあって前評判はなかなかのものだった。そこへ持ってきて脅迫状と、実際に起きた事件、舞亜の「脅迫なんかに負けないわ!」という宣言で、一気に注目を集め始めた。相手役のアーサーは、不穏な気配にそれとなく辞退を進言してみたが、舞亜に一蹴されてしまった。

【アクション案内】

S1.舞亜と一緒に劇に参加する(準備)。
S2.脅迫者を探し出す。
S3.いや、○○をやるんだ!(準備)。
S4.○○として学園祭に参加する(準備)。

【マスターより】

 こんにちは、高村です。
 久々のアット世界ですよ〜(笑)今回は文化祭です。ちょいミステリータッチですが、全3回なのでお気楽にご参加ください。前夜祭、本番、後夜祭の順に話は展開してゆきます。ツンデレお嬢と一緒に劇に参加するも良し、自由参加も良し、委員などで参加するも良しです(○○で参加するってのはそういうことです)。楽しいアクションお待ちしております。みんなでお祭りを盛り上げましょう!