【シナリオ世界紹介】

 世界ヴェルエルは6つの勢力によって成り立ち、その一つに機械技術を捨てたキビートという勢力圏がある。
 キビート内の海洋地区には渦潮で囲まれた未開拓海洋地区セラ海域があった。そのセラ海域に大規模な竜巻が発生すると、海流が変わり渦潮が消え船が通れるようになる。キビート連合勢力はセラ海域の調査を学者組織に依頼し学者組織は調査団テラスマを結成させた。調査団テラスマを率いる総団長は学者組織幹部の息子トルカ・ウィシャード。副団長に考古学者のメイリ・バルテイロスを迎い入れ調査団の航海は始まる。
 しかし、キビートの一般的な主義である機械技術を捨て自然との共存を強く望む意識を持つトルカ。キビートの反逆的な主義である機械発展を強く望むメイリ。お互いの主義の違いからか二人はいがみ合っていたが、異世界からやってきた協力者達によって二人は互いを僅かではあるが認め合える事が出来た。
 一つの航海を終え港街ヨークテリスに戻ってきた調査団にまた新たな指令が下りる。それは新たに一部解読された古文書に記されている「コーリア島」と「海竜」の調査だ。解読された古文書に記されたのは歴史ではなく、子供が書いたような童話だった。しかし、その童話は途中で終わっている。続きはどの古文書を探しても見当たらなかった。
【童話「コーリア島の泣き虫海竜」】
 大昔、コーリア島周辺の海に小さな海竜が住んでいました。海竜は生まれた時からずっと一人です、親も兄弟も友達もいません。
「しくしく…寂しいよ」
 一匹の海竜は寂しくてずっと泣いていました。その泣き声は雷雨を呼び、その涙は津波を起こしてしまいました。仲間を探しに長い旅に出ると通った海面に沢山の渦潮が出来、セラ海域を渦潮で閉じ込めてしまったのです。海竜は何百年と旅をしましたが自分と同じ姿をした生き物に出会うことが出来ませんでした。一人ぼっちが寂しくて海竜はコーリア島に戻ってきてもずっと泣き続けます。
 そんなある日その海に一隻の船がやってきますが突然襲ってきた大津波に船は壊れコーリア島に漂着してしまいました。
「ごめんなさい。僕が泣いていたから大津波が出来てしまったの」
 大粒の涙を流して海竜は船に乗っていた人間に謝りました。怒られると思っていた海竜でしたが船長は笑って答えるのです。
「船は仲間と一緒に作り直すから大丈夫だ」
 船長の優しさが嬉しくて海竜はまた泣きました。
 それからコーリア島で海竜と人間の交流が始まりました。一人ぼっちだった海竜にとって初めての友達です。一緒に海で泳ぎ、一緒に船を作り直し、夜になれば入り江に集まりお祭りのように大騒ぎました。

【シナリオ登場キャラクター(NPC)紹介】

☆メイリ・バルテイロス☆

 20歳 女 163cm 考古学者
 街外れに住む機械好きの考古学者。調査団テラスマの副団長。中肉中背、若草色のショートカット。
 代々、セラ海域の古代歴史について研究、調査を行っている。本や機械が好きで暇さえあれば読書と機械弄りを行っている。
 負けず嫌いでどんな事にも屈しない。活発な性格誰とも打ち解けられるのだが、機械発展を望む反逆者だと人々から避けられ嫌われていて友達がいない。