「モアの金色の歌声」

ゲームマスター:大木リツ

【シナリオ参加募集案内】(第2回/全3回)

 ウヨンによって攫われた歌姫。王国の使者コモス・ヨリシスは直ぐに歌姫救出へとモア・レティスを動かそうとする。だが、魔獣ウテルが完全に目を覚ましてしまっていた。その姿はウヨンの三倍の大きさをしていたが、ウヨンとは比べようもならない程の力を感じる。
「ようやく、この日が来た。モアの木を奪おうとウヨンを向かわせたのだが…まさか、歌姫が手に入るとは思っても見なかったわ。これで俺様を眠らせる奴はいない!今こそ、人間に復讐する時だ!」
 魔獣ウテルは5千を超える魔物とウヨンを引き連れ、トイ街を目指して進行してきた。もちろん、それに対抗するのはモア・レティスなのだが…歌姫も救出しなければいけない。
「くそっ、歌姫をお守りするのが我々の使命だというのに!私は魔獣ウテルの進行を止める為に戦わなければいけない!頼む、誰か歌姫を助けてくれ!」
 騎士団長のサバス・イアンは歌姫救出には向う事が出来ず、他の協力者に任せる事しか出来なかった。
「モア・レティスはトイ街より10km先のソーリ平原で敵を迎え討つ!この金の粉さえあれば魔獣ウテルに物理攻撃も魔法攻撃も攻撃が通じよう!恐れず、ここで全てを終わらせる!」
 サバスは金の粉で魔獣ウテルを倒せると確信していた。その金の粉は武器に振りかけたり、魔法と一緒に混ぜて放つと効果的だ。
 そして攫われた歌姫は、ホリワの森より北西に位置するボントリー山岳に連れて行かれた。険しい崖に足場の悪い岩肌がある。そこには千を超える魔物とウヨン、そして2体の火吹き飛竜が待ち構えていた。


 トイ街を守るために陣を構えるモア・レティス。例え王国騎士団が街を守っても、住民や観光客の混乱は止まらない。その光景を見て、コモスは意を決する。
「…この際仕方がない、モアよ長年守ってきた貴方の約束を破る時が来ました。お許して下さい」
 そう言ったコモスはモアの木に手を当てると、何かの呪文を唱えた。すると、モアの木全てが金色に輝き出す。
「歌を歌う者達よ!モアの木に今一度、歌を歌っては下さらないか!?その歌に反応し、必ずやモアの加護がこの街を守って下さるだろう!気持ちを込めて、悪しき者を跳ね返すような強い精神力を持って…歌を!」
 街を守る力がモアの木に宿っている。コモスは強く訴えた。その言葉にシャルティースとコリー、他の者達が立ち上がる。だが、まだ二人の関係は微妙なものだった。目を合わせるのだが、言葉を交わさない。この二人が以前のように一緒に歌う事になれば、モアの加護は強く働く事だろう。

 歌姫を救い出す者、魔獣ウテル軍を阻止する者、トイ街を守る者…どれも困難が待ち構えている。誰もが自分の意思で動き、戦おうとしている時…様々な人の頭の中に不思議な声が届く。
『魔獣ウテルは倒せません。どうか、時が満ちるまで…魔獣ウテルを足止めして下さい』
 不思議な声にサバスは言う。
「倒せないとはどういうことだ!時が満ちるとは一体なんなのだ!」
『お願いです、魔獣ウテルとまともに戦わないで…』
 その言葉を残し、不思議な声は消えていった。誰も答えが分からないまま、着実に魔獣ウテルはトイ街に近づいてくる。

【アクション案内】

r1.歌姫を助ける
r2.魔獣ウテル軍の侵攻を阻止する
r3.街を守る
r4.その他

【マスターより】

 遅くなってすいません。当初とはかなり話が変わってしまってしまいましたが、皆さんのアクションのお陰で良い感じにシナリオに変化がきました!久しぶりの執筆だったので不安でしたが、楽しんで頂けたなら幸いです。
 今回も活躍により報奨金が出ます。歌姫を助けたり、飛竜を倒したり、魔獣ウテルの進行を止めたりしたPCさんに出ますね。
 後、モアの木に歌う人にもなんらかの歌の力が手に入ります。歌に力が欲しい方は是非歌ってみて下さい。歌詞も募集です(笑)。楽器もまだ手に入るので、気が向いた方はどうぞ。
 また、今回もアクションには載せませんでしたが…モア関連について何か聞きたい方はコモスまで(笑)。
 では、次回のアクションも楽しみにして待っております!