「セラ海域冒険録 〜コーリア島と海竜〜」

ゲームマスター:大木 リツ

【シナリオ参加募集案内】(第2回/全2回)

 トルカ・ウィシャードとメイリ・バルテイロス率いるテラスマ調査団は合流し報告し合った。トルカは童話に纏わる本当の歴史を幽霊達から聞き、童話を作った少女パルに出会った事を告げる。メイリは海竜と戦い、協力者達が追い払った事を伝えた。話し合いの結果、倒れた調査団の回復を待ってコーリア島の大規模な調査を始める事が決まる。
 暫くコーリア島で簡単な調査を行いながらも、体を休めていた調査団。メイリと一緒にいた調査団が、メイリに対していつも以上に厳しい態度を取っている変化にトルカは気付く。気になったトルカは調査団やメイリに尋ねるが、両者は何も言わなかった為それ以上追及出来なかった。
 もう一つの変化として海竜と会わなくなってから、空はずっと厚い雲に覆われ周囲は暗い。日の当たらない日々がずっと続いていたある日、メイリが突然姿を消す。調査団はメイリの姿を探したがどこを探しても見当たらなかった。調査団の体調も回復し、大規模な調査が行われる前だけにあって調査団の不満が高まる。そんな時、熱帯林を捜索していたトルカに少女パルが話しかけてきた。
「私見ちゃったの!熱帯林から海岸を見ていたら、緑髪のお姉ちゃんが海から現れた変な海藻の人達に連れて行かれたの!」
 パルの話によると砂浜に座っていたメイリに、突然海から現れた人ではない人達に連れて行かれたという。
「その変な人達…『海竜を返せ』って叫んでお姉ちゃんをさらっていったの。もしかして、あれ…お父さん達なのかもしれないよ!何か恨みを持ったから、あんな怖い姿になって現れたのかも!」
 パルはその人達が海で亡くなった船長達では無いかと考えた。いつも海の中にいた海竜だったが、海竜は今まで船長達の幽霊を見た事がなかったようだ。そんな海竜は最近は入り江に閉じ籠りになっている。姿を見せなくなった海竜を探し為、静かに海の中で眠っていた船長達が悪霊となり蘇ったようだ。
「お姉ちゃんを助けたいと思うけど…お願い!海竜とお父さん達を会わせて欲しいの!」
 パルの申し出を受け、トルカは直ぐに調査団と協力者を集め会議を開いた。メイリを救出する一団。悪霊海賊を追い払うという口実で、海竜を説得し両者を会わせる一団に分かれる事を伝える。だが、調査団はトルカの指示に反論した。
「メイリはキビートの反逆者だ!機械の発展を望む者など、我々には必要ありません!」
「悪霊の海賊がいる恐ろしい場所に行きたくないです!このまま調査を続行しましょう!」
 機会の発展を望むメイリはキビートに住む者にとって反逆者だ。キビートの思考を濃く受け継ぐ調査団も傭兵もメイリを見捨てる発言をする。トルカが説得を試みても、調査団の強い主張にどうする事も出来なかった。

 その頃、海竜が戦いで受けた傷を入り江で癒していた。だが、傷は癒えたというのに海竜は入り江から出ようとはしない。先日、戦った協力者達の言葉に今まで信じて疑わなかった「人間との交流の仕方」が崩れ、疑心暗鬼になっていた。
「戦いとは嫌う者同士が行う事…なら我は嫌われていたという事か?ずっと戦いを挑まれたのは、我が邪魔だからだったというのか?」
 人間と初めて会ってから戦いばかりだった海竜。交流の仕方がそればかりだと思っていた。しかし、協力者達から聞いた話では戦いが交流ではないという。人間はもっとほかの遊びや歌で、互いのコミュニケーションを図っていた事を知りショックを受けている。
「もう、分からぬ。このまま、天寿を全うするまでここにいることにしよう」
 何を信じればいいか分からなくなった海竜は、静かに目を閉じ海に出る事を拒む。既に何千年と生きた海竜も体は衰え、そろそろ天寿を全うしてもいい年になっていた。

 海に浮かぶ3つの幽霊海賊船。そこには歴戦、海竜と戦い抜いた兵の悪霊が300人以上いる。悪霊は海にある海藻やサンゴ、貝や岩を寄せ集め人の形をしていた。その手には慣れ親しんだであろう、武器を片手に今にもコーリア島に上陸しようとしている。だが、上陸する前に海竜の事を何も喋らなかったメイリを処刑する準備が進められていた。身に危険が及ぶメイリを調査団はキビートの反逆者だけで見捨てようとし、サンテール号を海に出そうとはしない。
 また、海竜は入り江に閉じこもり海に出ようとはしなかった。疑心暗鬼になった海竜の説得は困難を極める。そんな、両者を引き合わせパルの願いは果たして、叶えられるのだろうか?
 全ては協力者に委ねられた。

【アクション案内】

r1.悪霊海賊と戦う
r2.海竜と接触する
r3.悪霊海賊と海竜を引き合わせる
r4.その他

【マスターより】

 ご参加して下さりありがとうございます!今回の話は前回の続きとなっていて、少し前回の時と所々リンクする話はあります。リアクション執筆期間の半分が、仕事の残業ばかりで家にいる時間が少なく。中々、執筆時間が取れなかったのが悔やます(沈)。書きたかったPCさんの活躍が書けず。そこが少し心残りでした。
 今回、惜しいアクションが多々ありました。後、もう一押し!もう少し行動に具体性を持たせれば、活躍していたアクションばかりでした。後、GAは同じ目的にした方が成功しやすいですし活躍も大きくなりますよ。大木的に目的が別々でも、GA組んでいれば…もし書けそうならそんな感じで書いています。PCさんの活躍を書いている時が一番楽しいですからね。
 リアクション書いている時、余裕があればちょこちょことPCさんの設定を読んでネタを探しております(笑)。ネタが思いついてアクションそっちの気で、脳内で考えていた時もあります。いや、でも一番はアクションですからね!大体アクションから色々チョイスして、何か書けそうなネタはないかな〜っと考えながら書いてます。
 雑談はこれくらいにして…全2回なので次で最終回ですね!悪霊海賊と戦ってヒーロー的な活躍をするのか、海竜と接触して心を開かせて仲良くなるのか、それとも両者を引き合わせてこの話に決着をつけるのか…今から皆さんがどんなアクションをかけてくるのが楽しみです!
 アクション補足ですが、「悪霊海賊と戦う」方はまず調査団を説得しなければ、サンテール号を使用できませんのであしからず。サンテール号なんて必要ないぜ!っという方は調査団をスルーして下さってもいいです。
 「悪霊海賊と海竜を引き合わせる」は悪霊海賊と海竜の間をリアクション中、行き来出来ませんのでご了承をお願いします。片方だけに向かって、アクションを起こす…という形になります。
 また余裕がありましたら、アクションにネタでもひょいひょいと書き残していただければ…拾えれば拾えるだけ拾っていきますよ!
 では、次回のアクション…お待ちしております!

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